高地から平地へ移動した時の体内に溶け込む酸素量の算出

 - by kiyoshi

溶存酸素量算出の条件

下記の条件で血液中に溶け込む酸素量を算出します。

溶存酸素量算出

以下の通り、高地から平地へ移動するとその空間全体が酸素カプセルに入った時と同じ環境の変化が生じます。

酸素分圧減少分を補うためのヘモグロビン量の算出

上記4,457mLの溶存酸素量を補うためのヘモグロビン量を逆算してみます。

ヘモグロビン量 = 4,457mL ÷ 0.25 ÷ 70,560dL ÷ 1.39 = 0.18g/dL

となります。これにヘモグロビンとの結合率の低下分を考慮して加えると高地にいても平地と同じ酸素量を得ることができることになります。

高地トレーニングについての私見

既に気づいている方も多いと思いますが、動脈血の酸素分圧は一般的に加齢と共にゆっーーーくり、ゆっーーーくりと高地へ行くかの如く低酸素化していきます。逆に、高地から平地へ移動すると動脈血の酸素分圧は、物理の法則に従い否応なしに上昇、つまり加齢と共に低下するのとは反対の動きが起こります。

長距離走において、ケニアやエチオピア人が強いのは「高地で生活していることによる腎臓の酸素分圧の低下がエポストロポエチンを刺激し骨髄からのヘモグロビン生成を増加することと心肺機能の強さにある。」と考えられ、それで高地トレーニングが取り入れられる様になりました。しかし今では高地へ行かなくとも「鉄分の多い食事」を取ればヘモグロビンの濃度が高められることは知られていますし、心肺機能を高めるには運動の負荷を高めて体内が酸素不足な状態にし酸素を摂取する能力を高めるこで代替できます。低酸素で苦しい状況など平地でもいくらでも作り出せるということです。つまり、高地へ行ってトレーニングする理由などなくなります。欧米で「Live High Train Low 」という考えが最近聞かれますが、これもどうでしょう?高地では疲労回復が遅れることも既に知られています。睡眠への悪影響も考慮にいれなくてはなりません。「Live Low」にて疲労回復を早めて、翌日のトレーニングに望んだ方が効率の良いパフォーマンス向上が図れるのではないでしょうか。

現状、高地から平地へ移動した際の下図の様な動脈血の酸素分圧の変化に対しては今のところあまり注目されていません(というか気づいていません)。ケニアの選手が長距離走において十分なスタミナを持ち合わせている理由に関しては多くの専門家の方々や医療関係者が膨大なデータを集め解き明かそうとしています。これが解明できれば、それに対抗する新しいトレーニング方法も導き出せる筈です。上記データも参考にしながら酸素を上手に使ったトレーニング方法を導き出しパフォーマンス向上の役立てて下さい。

酸素カプセル使用上の注意点

世界には、3,000~4,000Mの高地で暮らす人達がいるにも関わらず、長距離界で成功する人の多くは1,000~2,000Mの高地の人が多いように感じます。たんなる分母が小さいだけなのか?それともオックスフォード生理学(Human Physiology. The basis of Medicine Second Edition by Gillian Pocock & Christopher D.Richards in 2004.)に記載される「450mmHgの酸素分圧が長時間吸入しても安全とされる上限値」と関係があるのか気になるところです。「+350mmHgの長時間」と「+40mmHgの数年」の共通項。ミトコンドリアに聞いてみたいです。。。この部分は十分に調べる必要があります。まだ十分に解明できていない以上は、レンタルする際2日連続酸素カプセルで8時間以上寝るのは念のため控える様にお願いしています。

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